税法解釈・提案

2008(平成20)年の研究活動

法人税制に関する年度改正事項の検証(新規)

 平成20年度税制改正の内閣提出関連法案の国会提出後、直ちに、改正法律案を基に新旧対照表を作成し、会員に対して提供するとともに、改正条文に即して、その改正内容について検討を行っています。

 

「所得税法等の一部を改正する法律案新旧対照表(抄)」

・ 前半(所得税法の一部改正関係、法人税法の一部改正関係、相続税法の一部改正関係、消費税法の一部改正関係)

・ 後半(租税特別措置法の一部改正関係)

 

 また、関係政省令についても、法律案と同様に、新旧対照表を作成しております。

 

・ 所得税法施行令の一部を改正する政令新旧対照表

・ 法人税法施行令の一部を改正する政令新旧対照表(前半)

・ 法人税法施行令の一部を改正する政令新旧対照表(後半)

・ 法人税法施行規則の一部を改正する省令新旧対照表

・ 消費税法施行令の一部を改正する政令新旧対照表

・ 相続税法施行令の一部を改正する政令新旧対照表

・ 租税特別措置法施行令の一部を改正する政令新旧対照表

・ 租税特別措置法施行規則の一部を改正する省令新旧対照表

・ 所得税法等一部改正法附則読替え表

 

平成20年度税制改正案の検証-財務省大綱を読んで-

※ 日本経済団体連合会・経済第二本部の小畑良晴氏(経済法制グループ長兼税制・会計グループ副長)をお招きし、昨年12月19日に財務省から公表された「平成20年度税制改正の大綱」等を基に、対談を行いました。
≪公益法人制度改革に伴う公益法人税制の検証≫

 平成20年度税制改正における公益法人制度改革に伴う公益法人税制の改正について、改正条文、制度内容の検討を行いました。その成果は、研究所創立以降初めてとなる書籍を刊行しました。

 『平成20年度税制改正完全対応 公益法人税制』(法令出版、平成20年8月)
 『新公益法人制度関係法令集』(法令出版、平成20年8月)
 『精説 公益法人の税務』(公益法人協会、平成20年11月)

≪リース税制≫

 平成19年度改正において、リース会計基準の見直しを契機として、リース取引に関して税制改正が行われたところですが、その改正内容等を詳細に検討し、20年3月に、会員向けの検討報告会を開催し、討議を行ったところです。

 

(討議内容)

・ 会計処理と会計利息法・20%利息法の不一致

・ 建物と土地を一括して賃貸借した場合の消費税の取扱い

・ 平成19年改正法令附則11条5項

・ 税制における中途解約不能の判定

・ 会計と税制における90%基準の相違(支払利率と割引率)

・ 会計と税制におけるリース取引の範囲の相違

・ 会計と税制のリース取引の処理の相違

・ 建物のリース取引

 

 その後において、更に検討を深め、その成果は、『最新リース税制』(法令出版、平成21年3月)として取りまとめました。

法人税法等の解釈研究(継続)

 資本等取引、組織再編成、国際課税、事業体税制を中心に、法人税法の解釈・研究を行っています。

 

(検討事例)

・ 株式等に係る譲渡所得等の課税の特例

・ 特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入(新設子会社との合併)

・ 特定資産に係る譲渡等損失額の損金不算入(低価法評価損)

・ 銀行その他政令で定める者の貸付債権を信託する信託の受益権について

・ タックスヘイブン税制

・ 新設法人の役員給与の損金算入の可否

・ 法人税額から控除する所得税額の計算

・ 合同運用信託について

・ リース取引

・ 米国LLCの出資に係る外国税額控除の適用

・ 受取配当等益金不算入額の計算における株式のマイナス金額の取扱い

・ 特定譲渡等損失額の損金不算入における特定保有資産の範囲

 

 なお、近年行われた資本税制・組織再編成税制の改正項目に関する法令の改正規定の検証については、こちらを参照にして下さい「組織再編税制の概要と法令条文の読み方」(税経通信08年7月号、70~79頁))。

国税通則法関係事項の検討(継続)

 昨年に引き続き、納税者の権利保護と租税回避の防止という観点から2つのWGを設け、国税通則法関係事項の抜本的な見直しを行うために検討を行っています。

≪納税者保護に関する検討WGの開催状況等≫
開催日時等 内容
第1回
 平成19年11月30日(金)
納税者の権利保護に関する諸外国の状況①
(白鵬大学大学院法学研究科長 石村耕治教授)
第2回
 平成19年12月20日(木)
納税者の権利保護に関する諸外国の状況②
(白鵬大学大学院法学研究科長 石村耕治教授)
第3回
 平成20年1月11日(金)
租税争訟制度の現状と改革
(弁護士・大宮法科大学院大学 山下清兵衛教授)
第4回
 平成20年2月7日(木) 
税務調査における適正手続きの保障
(立正大学大学院法学研究科 山下学教授)
第5回
 平成20年3月31日(月)
国税通則法改正に関する税理士会の提案
(日税連・規制改革対策特別委員会委員長 神津信一税理士)
第6回
 平成20年4月28日(月)
シークレットコンパラブルと事前確認審査
(フェアソリューション・コンサルティング
代表社員 伊藤雄二税理士)
第7回
 平成20年5月29日(木)
 納税者の権利保護の法的整備の必要性-税務調査の法整備を中心に-
(専修大学法学部 増田英敏教授)
第8回
 平成20年6月13日(金)
フランスにおける事前照会・回答手続について
(富山大学経済学部 平川英子専任講師)
第9回
 平成20年7月17日(木) 
フランスにおける課税手続の納税者の権利保護
(慶応義塾大学法学部兼法科大学院 吉村典久教授)
第10回
 平成20年9月29日(月) 
納税者の権利保護と情報偏在の解消
(国士舘大学法学部 酒井克彦教授)
第11回
 平成20年10月10日(金) 
納税申告の過誤是正について
(更正の請求・嘆願等を中心として)
(中央大学兼任講師 池本征男税理士)
第12回
 平成20年11月14日(金) 
国税に係る不服審査制度のあり方
(高千穂大学商学部兼大学院経営学研究科 堀口和哉教授)
第13回
 平成20年12月15日(月)
韓国 納税者保護官制度の概要
(永田金司税理士)
第14回
 平成21年1月22日(木)
錯誤無効と更正の請求について
(立命館大学大学院法務研究科 三木義一教授)
第15回
 平成21年2月27日(金)
国際課税分野にける課税権行使の限界
(フェアソリューション・コンサルティング 総括代表社員 細田明税理士)
第16回
 平成21年3月23日(月)
 国税と行政手続法-「行政手続法の国税法律関係への適用拡大」
(中央大学総合政策学部 阿部泰隆教授)
第17回
 平成21年4月10日(月)
税務争訟制度改革試案
(新潟大学法科大学院・法学部 駒宮史博教授)
第18回
 平成21年5月8日(金)
 改正行手法(案)36条の3(処分等の求め)の租税実務への活用
(青木丈税理士)
≪納税義務の履行に関する検討WGの開催状況等≫
開催日時等 内容
第1回
 平成19年12月10日(月)
 租税回避行為と一般否認規定―カナダ連邦最高裁判例を手掛かりとして-
(駿河台大学法科大学院 今村隆教授)
第2回
 平成20年1月25日(金)
米国の脱税・租税回避防止策の研究
(名古屋経済大学大学院 本庄資教授)
第3回
 平成20年2月13日(水)
ドイツにおける租税回避の動向とその対抗策
(慶応義塾大学法学部 吉村典久教授)
第4回
 平成20年3月18日(火) 
国における一般的租税回避防止規定の検討について
(国士舘大学政経学部 辻富久教授)
第5回
 平成20年4月25日(金) 
欧州裁判所における「法の濫用」の法理 
(駿河台大学法科大学院 今村隆教授)
第6回
 平成20年5月9日(金)
人的帰属原則、仮装行為、租税回避等の一般規定(私案)
(日本大学大学院総合科学研究科 木村弘之亮教授)
第7回
 平成20年6月27日(金) 
 アメリカの租税回避一般否認規定についての立法案を巡る動向について
(京都産業大学法学部 一高龍司准教授)
第8回
 平成20年7月28日(月) 
租税法における権利濫用法理の適用
(国士舘大学法学部 酒井克彦教授)
第9回
 平成20年8月8日(金)
租税回避と仮装行為の関係-アルゼ事件を題材に-
(広島大学大学院社会科学研究科 細川健准教授)
第10回
 平成20年10月24日(金)
 租税回避行為に対する包括的否認規定の必要性とその実効性
(早稲田大学大学院会計研究科 品川芳宣教授)
第11回
 平成20年11月28日(金)
 租税回避否認規定の創設の検討(国税通則法に規定することの妥当性)
(近畿大学法学部 八ツ尾順一教授)
第12回
 平成20年12月22日(月)
国際租税における租税回避否認論
(筑波大学大学院ビジネス科学研究科 青山慶二教授)
第13回
 平成21年1月26日(月)
一般的否認規定の文脈での国際課税
(横浜国立大学大学院国際社会科学研究科 川端康之教授)
第14回
 平成21年2月23日(月)
税務行政による租税回避行為への対応
(駿河台大学講師 吉川保弘税理士)
第15回
 平成21年3月19日(木)
欧州付加価値税の現状―納税義務履行の課題-
(東海大学法学部 西山由美教授)
第16回
 平成21年4月24日(金)
相続税法における租税回避事例の検討
(東京国際大学大学院客員教授 松岡章夫税理士)
第17回
 平成21年5月22日(金)
 諸外国における租税回避否認規定-オーストラリアの一般否認規定を中心として
(駿河台大学法科大学院 今村隆教授)