Q&A

組織再編税制

 

適格分社型分割の場合の分割承継法人における一括償却資産の取扱
  い

※T&Amaster(ロータス21)2011.12.19  No.431に掲載

 適格分社型分割の場合、分割承継法人は、一括償却資産についてどのように取り扱うこととなるのかということが、よく分かりません。

 

 一括償却資産は、減価償却資産の一部のものについて特別な取扱いをするものとなっているわけですが、適格分社型分割によって移転を受ける減価償却資産について新たに一括償却資産として処理する場合にどのような取扱いとなるのか、また、適格分社型分割によって一括償却資産として処理されていたものの移転を受ける場合にどのような取扱いとなるのかということ等について、ご教授をお願いします。

要 旨

【マエストロの解説】

 

 一括償却資産の損金算入制度は、周知のとおり、内国法人が事業の用に供した減価償却資産で取得価額が20万円未満であるものを有する場合において、その内国法人がその全部又は特定の一部を一括したもの(以下「一括償却資産」という。)の取得価額の合計額(以下「一括償却対象額」という。)をその事業年度以後の各事業年度の費用又は損失の額とする方法を選定したときは、その一括償却資産の全部又は一部につき損金経理をした金額のうち、損金算入限度額に達するまでの金額を損金の額に算入することができる、とするものである(法令133の2①)。

 

 ご指摘のとおり、一括償却資産は減価償却資産の一部のものについて特別な取扱いをするものとなっているが、組織再編成の場合には、減価償却資産の取扱いとはかなり異なる取扱いをすることとなっている。

 

 このため、ご質問にあるような疑問が生ずるのも、当然と考えられる。
 まず、適格分社型分割において、一括償却資産に関してどのようなケースが生ずるのかということを確認しておくこととするが、これに関しては、次の判定表で示したとおりであり、各ケースの処理の説明は、最下欄の囲み中に示したとおりである。

 

(注)分割法人が分割の日以後2月以内に税務署長に対して提出する一括償却資産の帳簿価額等を記載した届出書(法令133の2⑧、法規27の19)

 

 以下、適格分社型分割の場合の分割承継法人における取扱いに関し、一部、分割法人における取扱いを含めつつ、解説を行うこととする。

 

1 分割承継法人において新たに一括償却資産とするものの取扱い

 通常、法人税法施行令133条の2第1項を適用して一括償却資産として処理することとなるのは、多数の減価償却資産を購入する場合が多いと思われるが、適格分社型分割の場合に、分割承継法人が分割法人において一括償却資産として処理されていなかった減価償却資産について、同項を適用して一括償却資産として処理することもできる。
 この場合には、基本的には、通常の減価償却資産の購入による取得の場合と同様に処理することとなる(注1)。

 

(注1)法人税法施行令133条の2第1項括弧書きにおいては、適格合併や適格分割型分割を含む適格組織再編成において「引継ぎ」や「引き継いだ」という用語を用いて定めが設けられており、その適用の有無に関して疑問が生ずるものと思われるが、基本的には、下記2において説明するとおり、被合併法人等において同項の適用を受けていないために7項の適用がないという場合には、この適格組織再編成に係る1項括弧書きの適用はない、と解するのが適当である。

 

 ただし、法人税法施行令133条の2第1項の「取得価額」に関しては、注意が必要となる。

 

 すなわち、法人税法施行令133条の2の前条の133条において、「取得価額(第五十四条第一項各号(減価償却資産の取得価額)の規定により計算した価額をいう。次条第一項において同じ。)」とされており、54条1項5号においては、分割法人が適格分社型分割の日の前日を事業年度終了の日とした場合にその事業年度においてその減価償却資産の償却限度額の計算の基礎とすべき取得価額と、分割承継法人がその減価償却資産を事業の用に供するために直接要した費用の額との合計額をその減価償却資産の取得価額とする、とされているため、133条の2第1項の減価償却資産の「取得価額」も次のとおりとなる。

 

 

 このため、上記の金額を減価償却資産の「取得価額」として、法人税法施行令133条の2第1項の適用を受ける「二十万円未満であるもの」に該当するのか否かを判定するとともに、その「取得価額」を用いて同項により損金の額となる金額を計算することとなる。

 

 この計算は、通常の減価償却資産の購入による取得の場合と同様であり、損金の額に算入することとなる金額は、損金経理額(注2)のうち、一括償却対象額を36で除し、事業年度の月数(注3)を乗じて計算した金額となる。

 

(注2)分割承継法人が適格分社型分割によって分割法人から移転を受けた減価償却資産につき、分割承継法人において新たに一括償却資産として処理するという場合には、分割承継法人の損金経理額に分割法人において一括償却資産につき損金の額に算入されなかった損金経理額を含める取扱い(法令133の2⑨括弧書き)や、分割承継法人が一括償却資産につき取得価額として付した金額が分割法人のその帳簿価額に満たない場合のその満たない部分の金額を分割承継法人の損金経理額とみなす取扱い(法令133の2⑩)は、適用されないこととなる。

 一括償却資産の損金算入制度は損金経理を要件としていることから(法令133の2①)、損金の額に算入することができる金額は分割承継法人が会計上で減価償却資産に付した取得価額の合計額が限度となり、その合計額が分割承継法人の税法上の帳簿価額(分割法人の減価償却資産の帳簿価額の合計額)に満たない場合には、その満たない部分の金額については損金の額に算入する余地がないこととなる。一括償却資産に関しては、除却や譲渡の事実が生じた場合においても、その除却等の直前の帳簿価額を一時に損金の額に算入することはしないこととされているため(法基通7-1-13)、この損金の額に算入されなかった金額は、分割承継法人において一括償却資産として計上されたままとなる。

 このような状態は、平成13年度改正から現在まで続くものであるが、本来は、適格分社型分割によって分割法人から取得した減価償却資産について分割承継法人が新たに一括償却資産として取り扱う場合においても、法人税法施行令133条の2第9項及び10項の規定と同様の規定を設けて、分割承継法人の税法上の帳簿価額の全額が損金の額に算入されることとすることが適当であったと考えられる。

 

(注3)この月数は、暦に従って計算し、1月に満たない端数を生じたときは、これを1月とすることとなる(法令133の2⑥)。下記2(2)ロにおいても、同様である。

 

<参考>

 分割承継法人が適格分社型分割によって分割法人から取得した減価償却資産について、新たに一括償却資産の損金算入制度を適用する場合に、その取得日がいつの日となるのかという疑問が生じてくることが有り得ると考えられるが、この制度の対象となる減価償却資産については、法人税法施行令48条の3(適格分社型分割等があった場合の減価償却資産の償却の方法)のように取得日を変更する旨の定めは設けられていないため、適格分社型分割の日が取得日ということになる。

 

2 分割法人において一括償却資産とされていたものの分割承継法人における取扱い

 適格組織再編成によって移転することとなる一括償却資産の取扱いの詳細に関しては、必ずしもその全てが自明というわけではない。

 

 このため、まず、適格組織再編成の場合について、法人税法施行令133条の2第1項と7項及び8項との関係に関する検討を行い、その後に、適格分社型分割の場合について、処理の説明を行うこととする。

 

(1)法人税法施行令133条の2第1項と7項及び8項との関係

 適格組織再編成によって一括償却資産が移転する場合の取扱いに関しては、法人税法施行令133条の2第7項において、次のように定められている。

 

「7 内国法人が適格組織再編成を行つた場合には、次の各号に掲げる適格組織再編成の区分に応じ、当該各号に定める一括償却資産は、当該適格組織再編成の直前の帳簿価額により当該適格組織再編成に係る合併法人、分割承継法人、被現物出資法人又は被現物分配法人に引き継ぐものとする。

一 適格合併又は適格現物分配(残余財産の全部の分配に限る。) 当該適格合併の直前又は当該適格現物分配に係る残余財産の確定の時の一括償却資産

二 適格分割等 次に掲げる一括償却資産

 イ 当該適格分割等の直前の一括償却資産のうち第二項の規定〔期中損金経理の定め。 引用者注〕の適用を受けたもの

 ロ当適格分割等の直前の一括償却資産のうち当該適格分割等により分割承継法人等に移転する事業の用に供するために取得した減価償却資産又は当該適格分割等により分割承継法人等に移転する資産に係るものであることその他の財務省令で定める要件に該当するもの(イに掲げるものを除く。)」

 

 そして、この7項のうちの2号ロに関しては、8項において、次のように制限が設けられている。

 

「8 前項(第二号ロに係る部分に限る。)の規定は、同項の内国法人が適格分割等の日以後二月以内に同項の規定により分割承継法人等に引き継ぐものとされる同号ロに掲げる一括償却資産の帳簿価額その他の財務省令で定める事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出した場合に限り、適用する。」

 

 適格組織再編成のうち、適格合併と適格分割型分割に関しては、法人税法62条の2第1項及び2項(適格合併及び適格分割型分割による資産等の帳簿価額による引継ぎ)の規定において、資産の移転が「引継ぎ」とされており、法人税法施行令133条の2第7項の規定を設けて上記のように「引き継ぐものとする」と定める必要があるのか否かということに関しては、やや疑問が残るところある。

 

 また、適格組織再編成のうち、適格合併及び適格分割型分割以外のもの(以下「適格分社型分割等」という。)に関しては、法人税法62条の3第1項(適格分社型分割による資産等の帳簿価額による譲渡)等の規定において、資産の移転は、帳簿価額による「譲渡」と「取得」とされており、その概念を変更して「引き継ぐものとする」とすることの適否に関しても、疑問なしとしないが(注4)、適格分社型分割等の場合の取扱いを適格合併及び適格分割型分割の場合の取扱いと同様としようとすることについては、異論はないものと考えられる。

 

(注4)適格合併及び適格分割型分割における資産等の移転が「引継ぎ」とされたのは、これらの組織再編成においては、単に資産等が株式等に変わるだけの資産の形態変化が起こるということではなく、資産及び負債とともに資本の部の全部又は一部が移転することとなることに因るものであり、資産や負債の移転を部分的に捉えて「引継ぎ」とすることに関しては、疑問を持たれる向きもあるものと思われる。適格分社型分割等によって移転する資産等の取扱いを適格合併及び適格分割型分割によって移転する資産等の取扱いと同じにしようということであれば、「譲渡」と「取得」の概念を変更せずとも、法人税法施行令48条の3(適格分社型分割等があった場合の減価償却資産の償却の方法)のように分割承継法人等における資産の取得日を分割法人等における取得日とみなすこと等によって行うことができるわけであり、本来は、そのような対応が適切であったという指摘も有り得ると考えられる。

 

 このように、法人税法施行令133条の2第7項においては、適格組織再編成によって移転する一括償却資産に関して、一括して帳簿価額による「引継ぎ」とすることとしているわけであるが、「引き継ぐもの」とした結果、どのような取扱いとなるのか、ということを考えておく必要がある。

 

 法人税法施行令133条の2第1項においては、「取得価額」が54条1項5号の規定によって適格合併等の場合に被合併法人等における取得価額等とされていたり、適格組織再編成により被合併法人等から「引継ぎ」を受けた一括償却資産に関する取扱いが括弧書きを付して定められているが、これらの133条の2第1項における適格組織再編成の場合の取扱いは、法令の規定上は、同条7項の適用の有無にかかわらず適用されると解される状態となっている。

 

 しかし、法人税法施行令133条の2第1項括弧書きにおいては、適格分社型分割や適格現物出資に関しても、「引継ぎ」、「引き継いだ」という用語が用いられているものの、そもそも適格分社型分割や適格現物出資においては資産の移転を「譲渡」と「取得」と捉えており「引継ぎ」とは捉えていないことからすると、同項括弧書きの定めは、7項の規定の適用がある場合の取扱いと解するのが適当であると考えられる(注5)。

 

(注5)適格合併及び適格分割型分割に関しては、法人税法施行令133条の2第7項の規定の適用を受けない場合に1項括弧書きの定めをそのまま適用することとしても、特段、条文解釈上の疑義が生ずる事情はないわけであるが、7項において適格合併及び適格分割型分割をも含めて「引き継ぐものとする」と定めた趣旨を考慮すると、適格合併及び適格分割型分割に関しても、適格分社型分割等と同様に、7項の規定の適用がある場合にのみ、1項括弧書きの定めの適用がある、と解する必要があると考えられる。

 

 本来は、法人税法施行令133条の2第7項においては、前段の文末を「引き継ぐものとして第一項の規定を適用する。」とし、後段において、「この場合において、第一項中「取得価額」とあるのは「取得価額(…)」と、「一括したもの」とあるのは「一括したもの(…)」と、…とする。」というような1項の規定の読み替えを行うこととする必要があったものと考えられる。

 

 法人税法施行令133条の2第1項の規定と7項及び8項の規定との関係等を上記のように捉えた上で、適格分社型分割の場合に、分割法人において一括償却資産とされていたものの分割承継法人における取扱いがどのようになるのかということをまとめてみると、次のとおりとなると考えられる。

 

(2)各ケースの取扱い

イ 分割承継法人が法人税法施行令133条の2第7項の適用を受けない場合

 分割法人において一括償却資産として処理されていたものについて、分割法人が法人税法施行令133条の2第8項の書類の提出を行わない場合がこれに該当する主なケースと考えられる。

 

 分割承継法人が法人税法施行令133条の2第7項の適用を受けない場合、その一括償却資産は他の移転資産等と同様に分割法人から分割承継法人に対し帳簿価額で譲渡し取得されているものとして取り扱うのか、ということに関しては、他の移転資産等とは異なる取扱いとすることになると解される。

 

 それは、一括償却資産の損金算入制度は、個々の減価償却資産について個別に減価償却資産として管理することはしないこととするものであり、個々の減価償却資産の滅失等にかかわらず一定の方法によって損金処理を行うものであって、同制度における「一括償却資産」は、減価償却資産の取得価額の損金算入の方法について定めた仕組みにおいて計算要素として用いられるものであり、「資産」と認識されるものではない、と考えられるためである。

 

 また、「一括償却資産」としてその取得価額の損金算入の仕組みの対象とされた個々の減価償却資産は、法人税法上、どのように位置付けられることとなるのかという疑問も生じてくるものと思われるが、この個々の減価償却資産に関しては、法人税法上、その取得価額の全額を「一括償却資産の損金算入」という仕組みによって損金算入することとした結果、帳簿価額がない資産ということになるものと考えられる。

 

 「一括償却資産」の全部又は一部につき滅失、除去等の事実が生じた場合であってもその損金算入の処理損金算入の処理を継続することを留意的に述べた法人税基本通達7-1-13(一括償却資産につき滅失等があった場合の取扱い)は、上記の捉え方の妥当性を示すものとなっているわけであるが、同通達の取扱いは、「譲渡」の場合も同様とされており、分割法人が適格分社型分割によって分割承継法人にその一括償却資産を譲渡する場合に、同通達の取扱いを適用しないこととする特段の定めは設けられていない。
 このため、分割法人は、適格分社型分割によって一括償却資産の移転(注6)を行った場合においても、従前の一括償却資産に係る処理を継続することとなると考えられる(注7)。

 

(注6)「一括償却資産」は実物として存在する資産ではなく、また、その元となった減価償却資産も複数存在するため、現実には、移転することとなるのか否かの判定に困難が伴うこともあるものと考えられる。

 

(注7)分割承継法人が下記ロに該当する場合には、分割法人は、一括償却資産を分割承継法人に引き継ぐこととなる。

 

 このような点からすると、分割承継法人がその一括償却資産の対象とされていた減価償却資産の移転を受けた場合においても、法人税法施行令133条の2第7項の適用を受けないときは、分割法人と分割承継法人は、いずれも一括償却資産に関する処理は行わない、ということになるものと考えられる。

 

ロ 法人税法施行令133条の2第7項の適用を受ける場合

 法人税法施行令133条の2第7項の適用を受ける場合には、分割法人の一括償却資産が分割承継法人に引き継がれたものとされることから、一括償却資産に係る減価償却資産について改めて1項の「二十万円未満であるもの」に該当するのか否かを判定することとはならず、分割法人における取得価額(注8)を分割承継法人における取得価額とした上で、同項により、損金の額となる金額の計算を行うこととなると考えられる。

 

(注8)この取得価額は、法人税法施行令133条の2第1項において、「取得価額(適格組織再編成により被合併法人等から引継ぎを受けた一括償却資産にあつては、当該被合併法人等におけるその取得価額)」とされており、分割承継法人における事業供用費用は含まれないことに注意する必要がある。

 

 ただし、分割事業年度においては、分割法人から引き継いだ一括償却資産に関しては、その一括償却資産に係る損金経理額(注9)のうち、その一括償却資産に係る一括償却対象額を36で除し、適格分社型分割の日からその分割事業年度終了の日までの期間の月数(注10)を乗じた金額に達するまでの金額を損金の額に算入することとされているため、注意が必要である。

 

(注9)分割法人がその移転する減価償却資産につき分割の日の属する事業年度において行った損金経理額(期中損金経理額)及び分割の日の属する事業年度前の事業年度の損金経理額のうち、損金の額に算入されなかった金額を含むこととされており(法令133の2⑨括弧書き)、また、分割承継法人がその減価償却資産につき取得価額として記載した金額が分割法人の分割の直前の帳簿価額に満たない場合には、その満たない部分の金額は、分割承継法人のその分割の日の属する事業年度前の事業年度の損金経理額(繰越償却超過額)とみなされることとなっている(法令133の2⑩)。

 

(注10)減価償却資産を購入して法人税法施行令133条の2第1項の適用を受けるという通常の同項の適用の場合のように、事業年度の月数を乗ずるのではなく、適格分社型分割の日以後の期間の月数を乗ずることとなるため、一部、重複する部分が生ずることがあるものの、基本的には、分割法人と分割承継法人とを通して見ると、処理の継続性が保たれることとなる。

 

 一方、分割法人が適格分社型分割によって分割承継法人に一括償却資産を引き継ぐ場合には、分割法人は、その引き継ぐ一括償却資産の期首から分割の日の前日までの保有期間に対応する償却額を分割の日の属する事業年度の損金の額とすることができることとされており(法令133の2②)(注11)、その金額は、分割法人が分割の日の属する事業年度において行った損金経理額(以下「期中損金経理額」という。)のうち、分割の日を事業年度終了の日として計算した償却限度額に達するまでの金額とすることとされている(同前(注12)。

 

(注11)期中償却の適用を受けるためには、分割の日以後2月以内に税務署長に対し期中損金経理額の損金算入に係る届出書を提出することが必要となる(法令133の2③、法規27の18)。

 

(注12)その一括償却資産について期中損金経理額を損金の額に算入した場合には、分割法人におけるその一括償却資産の帳簿価額が変わることとなり、分割承継法人におけるその一括償却資産の取得価額も変わることとなる。

 

 なお、法人税法施行令133条の2第7項2号においては、分割法人が2項の期中損金経理の適用を受けたか否かによって区分し、7項の適用関係に相違を設けることとされているが、同項の適用があるということになって1項を適用する場合には、同号の区分及び適用関係にかかわらず、同様の処理をすることとなっている点に留意しておく必要がある。